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本日は、2回目の打ち合せ。妻は昨日から気合が入っています。それもそのはず、キッチンの打ち合せも、本日の項目の一つだからです。私は家を建てようと思った時、一つ決めていたことがありました。それは、キッチンは、妻の好きなように作ってあげようと言うことです。10年程前、私の実家が建て替えを行いました。この建て替えで、日頃、父にはあまり自分の意見を言ったことのない母も、キッチンだけはいろいろ注文を出したと聞いたことがあります。そして、母は完成したキッチンをとても気に入っていて、よく自慢していました。しかし、この実家のキッチン、大柄な母に比べ、身長の低い妻にとっては必ずしも使い勝手のよいものではありませんでした。キッチンは、見た目だけでなく、使う人のサイズに合わせ、使い勝手に合わせた空間づくりをしないと具合が悪いのです。だから、男の私があまりよけいな事を言うのはやめよう、と心に決めていました。ともかく、妻の聖域ですから…。などと言うとすごくカッコ良く聞こえますが、もしも、何か不満を残したまま進んでしまうと、女性はそのことを、なかなか忘れてくれません
(男は馬鹿だから、すぐ忘れてしまうのですが)。私が言った一言が、もし不満の原因になったとしたら、何かにつけて「あの時、あなたがそう言ったから」と思い出されてしまっても気分が悪い。これが本音です。チャンチャン。
◇まずは、洗面脱衣所の話がはじまった
この日の打ち合せは、洗面脱衣所から話がはじまりました。一回目の打ち合せで、窓と床材の変更を行い「ああ、これはいい家になる」と、とてもいい気分になりました。しかし、2回目の打ち合せがはじまり、最初に遠原さんがあるメーカーの洗面台のカタログを開いた時、正直、何とも言えない悲しい気分になりました。「そうか、お金がないと言う事は、こういうことなのだ」と思ってしまいました。既製品の洗面台にはあまり色気が感じられませんでした。しかし、まあ、予算というものがあるのだから我慢するしかないと、ボーっと思っていました。朝一から、妙な疲れが襲ってきました。そのとき、
「私、タイル貼りの洗面台がいいな」と妻。私、心の中で(オイオイ、無理言うなよ)と思う間もなく、
「私も、そう思います」と遠原さんがおっしゃった。フム、遠原さんがそう言うのなら、きっとその方が良いモノになるに違いない…。ならば、四の五の言わずそうしよう!とだんだん思ってきました。
こう思うには、一つ大きな理由があります。一ヶ月半ほど前、『オーディンホーム』さんの建てた横浜のお宅を拝見する機会がありました。例によって、そのお宅の奥様が、まるで『オーディンホーム』の営業代表のように、このお宅の特長を見事な語りで説明してくれました。その横で、遠原さんが「この天井の和紙は、私がお教えした和紙のお店を奥様がご自分で見に行き、そこで探されたモノを大工さんに渡して貼ってもらいました…」とか「この蛇口は、こちらのお宅のお嬢様が、フランスのアンティークショップで購入されたもので、それに合わせた洗面台を探しました」などと、ニコニコ笑顔で説明してくれます。そんな様子を見ていると、「この人は施主と一緒になって心底家づくりを楽しんでいるんだ」ということが良く分かります。一体、この女性は何者なのだろうか?名刺の肩書きにはコーディネーターとある。しかし、構造のことも詳しいし…。普通、コーディネーターと言うとキッチンとか、壁紙とか、カーテンとか、照明なんかの面倒を見てくれる人のことを指します。そして、家の構造的な話がだいたいまとまった所で登場し、最後の仕上げをカッコ良くまとめるお仕事をする方とばかり考えていました。ところが遠原さんはどうも違うようです。もっと、ずっとカバーするエリアの広い、マリナーズのイチローと同じくらいの広い守備範囲を受け持っている女性のような印象を受けました。どうしても、気になり、
「遠原さんは、最初からコーディネーターというお仕事をなさっているのですか」と聞いてみました。すると、
「いえ、設計をしていました。でも、コーディネーターがしたくって、社長にお願いしました」とのこと。
「へぇーっ、それでコーディネーターのお仕事は楽しいですが?」と聞くと、
「とっても楽しいです」と、まことに、気持ちのいい答えが返ってきました。私も40年を少し越える人生を送っていると、人を見る目というものが、多少は養われます。彼女の「とっても楽しいです」が営業的に言っているのか、それとも、本音で話してくれているのかくらいは見分けがつきます。答えは、もちろん後者です。しかも、相当楽しそうです。そんなに楽しいのかと、羨ましくなるほどです。前にも書きましたが、モノづくりは、携わる人が"楽しいか、楽しくないか"ここが肝心なところです。楽しくなければ、絶対にいいモノはできません。遠原さんだけではありません。『オーディンホーム』の方々は、みなさん同じ心意気を持っていらっしゃいます。そして、こんな社員のいる会社の社長って、無口だけど、結構スゴい人なのかも知れないと思いました。
話が少々横道にそれてスミマセン。何が言いたいのかというと、遠原さんの、やや福島弁訛りの言葉で「私もそう思います」と言われてしまうと、絶対にそうした方がいい家になるという確信が持てるのです。少々コストアップしても後々の事を考えると、絶対そうしてしまおうと、仕様の変更に自信が湧いてくるのです。これってかなり重要なことだと思います。今の世の中、疑えばきりがないことが沢山あります。しかし、『オーディンホーム』さんと家を建てる場合は逆で、信用しないと損をするような気がします。妻も遠原さんと波長が合うようで、二人の意見が合うと話はトントン拍子に進みます。付加価値が、また新たな付加価値を生み、どんどん棲み心地のいい家になることを感じ、楽しくなってくるのです。だから、朝から夕方まで打合せをしていても、ちっとも苦痛ではなく、本当に楽しい。私も妻も、同じ気持ちでした。それで結局、我が家の洗面台は、鏡の部分は既製品にして、洗面台をのせる台は一工夫という方向で決定。具体的なデザインは遠原さんの宿題ということになりました。「また一歩、いい家になったぞ」という気分でした。打ち合せが始まった時の暗い気分が、一気に吹き飛びました。
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<洗面脱衣所の仲間たち>
手前右の大きなタイルは床用。 左の小さなタイルは洗面台とそのまわりの壁用。 ブルーの小さな、石けんみたいな物体が洗面台の天板サンプル。
奥にあるのが、遠原さんの書いた味わい深い手描き図面。 |
◇打ち合せの間、子どもたちはどうしているのかと申しますと…
ところで、ほとんど1日打ち合せをしている間、親は充実した時間を過ごしていますが、子どもたちがどうしているのか?とお思いになる方がいるのでは。しかし彼らは彼らで、結構いろいろなことをして、自分なりに楽しんでいます。5歳になる娘は、打ち合せをする部屋に置いてあるデンマーク製の椅子に興味を持ち、部屋の隅に集めて自分だけの"くつろぎのスペース"を作り、スカンジナビ・アーンの世界に浸っています。デンマーク製の家具というのは北欧家具の中でもシンプルで飽きの来ないデザインをしているものが多いのです。しかも、機能的にも優れています。つまり、座り心地が良くオシャレなのです。娘は感覚的にそのことが分かっているのか、椅子に座ってお絵かきをしています。そして、たまに遠原さんがキッチンへお茶を入れにいったり、資料庫に資料を取りに行き、姿が見えなくなると、
「ト・ウ・ハ・レ・イ・コ・さまは、どこにいらっしゃいますか?」と、姿を探して後を追いかけます。そして、何故だか、お仕事用のパソコンをちゃっかりと貸してもらって、ここでまた、お絵かきなんぞしています。
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<娘の特等席>
照明スタンドの下にある白い椅子が娘の特等席。 いわゆるディレクターチェアーの原型となる椅子らしい。 もちろんデンマーク製で、肘掛けに皮を使っているのが何とも心憎い。
娘はこの椅子に座り、右側の椅子をテーブルがわりにお絵かき。 |
他にも、デンマークのいろんな椅子がある。
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8歳になる長男はと言うと、携帯用のゲームをしたり、おやつを食べたりしながら、やはり、『オーディンホーム』さんで自分の世界を作り、時間を過ごしています。そして、長男が「眠くなった・・・」とうと、森さんは打ち合せの席を離れ、長男のために梱包用のプチプチエアクッションを丸めて作った枕を持ってきてくれました。実はこの枕、社長が深酒しすぎた翌日の必需品らしいのです。長男は、森さんがMy枕を持ってきてくれた事がとても嬉しかったようで、ますます、社長の事を好きになしました。そんなこんなの気遣いをしていただけるので、打ち合せも快調に進みます。
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<社長のお昼寝グッズ>
短い時間昼寝をするのは健康に良い。 この他にも、myタオルケットもお持ちらしい。 完璧! |
◇お風呂、トイレ、そして、キッチンへ
洗面脱衣所の話が終わると、次はお風呂。契約前に見せて頂いたお宅には、タイル貼りの素敵なお風呂もありましたが、我が家は既成のユニットバス。お風呂に関しては経済事情を最優先に考え、妻も私もこの路線を変更することなく、次回ショールームで現物を見ながら細かい部分を詰めるということで決定。(もう少しお金に余裕があればタイル貼りのお風呂が良かったと言うのがホンネです。だが、ここは我慢!もしも、お金に余裕があれば絶対タイル貼りの方がいいと思います。よくタイル貼りの浴室は冬に寒いと言いますが、『オーディンホーム』の一番の売りは冬でも寒さを感じさせない蓄熱式床暖房です。だから、そんな事は全く心配ないのです)
そして、話はトイレへ。トイレって、女性にとっては重要な場所なのです。トイレットペーパーの収納はどうするか?女性のお客さまが遊びに来た時、ちょっと化粧を直したい時に使い勝手がよい鏡や棚の位置はどこか?トイレ掃除の道具はどこに置くか?掃除がしやすい便器の形はどれか?等々…、意外に妻のリクエストがあります。多分、建て売り住宅を買っていたら、与えられた空間の中で何とか処理する"対処療法的な思考"になるのでしょうが、ある程度のリクエストが叶うとなると、妻はこだわりを見せています。そう言えば、母が昔、「トイレを見ればその家が分かる」と言って、毎日キレイに掃除していました。トイレって、その家を映す鏡のような場所でもあります。あなどれないスペースなのです。遠原さんは、トイレに対する妻のリクエストを一つ一つメモにとりながら、それをもとにデザインを考えてくれるということになりました。
さて次は、いよいよキッチンの打ち合せです。妻はギアをいきなりトップに入れ、アクセル全開です。
「キッチンの床のタイルなんですけど…」と、タイルのサンプルを持ち出す遠原さん。 やや薄めのブラウン系というかピンク系のタイルを指さして、
「私、これがいいな」と妻。
「私もそう思います」と遠原さん。 そんな調子で、あまりあれこれ悩むことなく話は快調に進みます。我が家のキッチンは、妻のたっての願いで、対面キッチンにしました。ダイニングに面したキッチン、ダイニングとつながるリビング、
子どもたちが成長しても、この家で暮らしているうちは
自分の部屋に居るのではなく、できるだけダイニングやリビングに集まり、
家族が顔を会わせる時間の多い家にしたい!
これが、家づくりの一番のテーマでした。従って、ダイニングと面したキッチンスペースの存在は、けっこう大切なのです。
妻は、システムキッチンの後ろに、食器棚、電子レンジや炊飯器…、などを置く収納スペースが欲しいと考えています。また、タイル張りの調理作業台を作ってもらい、そこで娘と一緒に料理をつくる事を夢見ています。そんなリクエストを妻は話し出しました。とりあえず、そのリクエストを一通り横で聞いていた私は「ここは、妻に任せよう」と思い、『オーディンホーム』の喫煙所があるキッチンの換気扇下付近へ向かいました。
我が家のキッチンは、デンマークのソネボーという会社が作っているシステムキッチンがベースとなります。北欧の洗練されたデザインで統一された、いかにもデンマークらしい優しい感じのする逸品です。男の私が見ても「これはいいものだ」と言いたくなる、キッチンなのです。
一服して、ミーティングルームに戻ると、
「だいたい方向は決まったよ」と、嬉しそうな妻。
キッチンの収納や作業台についても、とりあえずのリクエストを遠原さんに伝え、後はまた宿題になりました。遠原さんは、大変だなあと思います。だって『オーディンホーム』さんでは、我が家とほとんど同じスケジュールで、もう一軒新築の打合せが進行中。きっと、そのお宅についても、同じような感じで話が進んでいるのでしょうから、二軒のリクエストをこなして行くのは、なかなかハードなものがあるのではないかと想像します。でも、彼女は宿題が出ても、
「私の方で、もう少し考えてみますから」と明るく言ってくれるので、その言葉に素直に甘えて、気持ちよくいろいろなリクエストを投げかけることができます。また私たちが、どうしたらいいのかと迷うと、必ず、
「私はこちらの方がいいと思います」とか「私もこれがいいと思います」など、的確なアドバイスをしてくれるので、話の向かう先が明確に見えてきます。こうしたやりとりの中で、遠原さんもどうしたら良いか、決めかねる事があったりします。そんな時は社長の登場です。森さんが一言、意見を言います。それがまた、迷いを解決へと導いてくれるのです。
◇『オーディンホーム』が持っていないはずのモデルハウスへ向かう
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オーディンホームのモデルハウスは実物大です。 |
この日は午後2時ごろ一通りの打ち合せを終え、目黒にある『オーディンホーム』さんのモデルハウスへと向かいました。『オーディンホーム』さんはモデルハウスを持たないと言いましたが、モデルハウスとして使っている家があります。どういうことかと言うと、『オーディンホーム』さんが以前に建てた、三世帯住宅が目黒にありまして、その内の一軒のお宅の方が、現在、転勤で不在のため、空き家となっています。そこで、この家をモデルハウスとして使わせてもらっているらしいのです。住宅展示場にある、いわゆる大きなモデルハウスとは違った、等身大のモデルハウスです。(住宅展示場のモデルハウスってのは年間の維持費だけでも大変なお金がかかっているらしく、当然その費用は建築コストに反映されていることでしょう。それに比べ、『オーディンホーム』のモデルハウスは無駄な経費をかけず、あるものを有効に利用している。そういう意味でも等身大だと言いたい。とは言うものの、このモデルハウス、我が家と比較した場合、ずっとずっとお金のかかっている立派な家である)
本日の打ち合せのおさらいをするために、社長と遠原さんとウチの家族で、このお宅へと向かいました。モデルハウスとなっているお宅は蓄熱式床暖房がジンワリと効いていて、そこはかとなく暖かい。このモデルハウスで、トイレの収納や、ソネボー製キッチンの仕様等を細かく確認し、ついでに、今後打合せをしていくことになる壁の素材や、木製アコーディオンカーテン、照明などについてもじっくりと拝見させて頂きました。妻は、このお宅のトイレの収納がいたく気にいったようです。それからキッチンの天板は、今流行の人工大理石風なものはやめて、白いタイルにしたいようです。そして、二人は話が弾んでいます。大変喜ばしいことです。
このお宅は、家主の方がたまに東京に戻ってきた時にお使いになっているそうで、その分、ちゃんと生活感があり、これがまた、我が家の家づくりにはとても参考になりました。しかし、諸々の変更、どのくらいコストがかかるのかなぁ…?一瞬、頭をよぎる不安、とりあえず、今はあまり考えない事にしようと思います。社長も言っていました。施主さんの中には、建てた後に、「どうしてあの時、少々お金がかかっても思うようにおかなかったのか!」と悔いる方もいらっしゃるそうです。そうだよな、一生に何回もあることではないし、でも予算という現実もあるし…。一体どっちなんだオマエは、と自分で自分に言いたくなります。
こんな感じで、第2回目の打ち合せも、とりあえず問題なく終わりました。と言うより楽しく終わりました。第3回目は、新宿駅の西口の高層ビル街にある水回り関係のショールームを見学。ボビー・キンボールがボーカルをやっていたバンドと同じ綴りの会社のショールームをメインに、その後、パークタワー内にある『OZONE』というところへ。はてさて、『OZONE』とはいかなる場所か?楽しみなのだ。
◇生活習慣病にかからないために
家づくりとは全く関係ない話ですが、高血圧、高脂血症、糖尿病などの、いわゆる生活習慣病ってのが、私も気になる年齢になってきました。この生活習慣病を予防する一番手軽な方法は歩くことだそうです。毎日30分くらい、やや大股で、風をきるような気持ちでサッサッと歩く。しかも、ちょっと疲れたなくらいにしておく。無理してたくさん歩かない。これがコツなのだそうです。良くテレビでやっているような歩き方は理屈には合っているのでしょうが、客観的には「それヘンな歩き方じゃない」というものもあります。あくまでも自然に、背筋を伸ばし、サッサッと歩けば良いのだそうです。でも、毎日30分歩くって、けっこう大変です。私の場合は、休みの日に時間があれば、なるべく子どもたちと一緒に公園に出かけるようにしています。子どもたちは自転車に乗り、私は歩いて行くようにしています。そして、自転車に乗った子どもたちを追いかけるように、早足で歩くようにしています。
そうやって、二時間ほど子どもたちの遊びに付き合いながら、公園の中をあちこち移動していると、心地よい疲れを感じ、夜はグッスリと眠ることができます。疲れをとるために休日ゴロゴロ寝ているよりも、ずっと気分がスッキリします。このくらいが中年男にはちょうど良い運動です。先日、子どもと鬼ごっこをして、久しぶりに全力疾走したら、本当に疲れ果ててしまいました。無理は禁物です。
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